2007年05月27日

秋田市銘菓「金萬」

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 この太鼓型の小麦粉生地のまんじゅうなら八王子にもあるし、静岡県などいろんなところにある。特徴は機械仕掛けを表に見せて焼いている。中身が単純なあんこであるというところ。そんな平凡なまんじゅうを買わなくてもいいだろう。そう思われても仕方がないのだが有楽町交通会館でももっとも暗い印象の秋田物産館で「名前に惹かれて買ってしまった」のだから仕方がない。
 そうかあの金萬さんの別家業がこれだったのか? とか、金萬家のルーツは秋田にあったのか? なんて、まあそれほど、とぼけたことを考えたわけではないが、いつも冷静で、活動的な金萬さんを「名前だけでも」食ってやろうと思ったのは確かなのである。ところが買って帰って、すぐにこのまんじゅうが消えてしまったのだ。そして目の前にあるのは姫の残した半個だけ。おいおい、これじゃ「きんのり丸」に乗れないではないか?
 太郎、「金萬」を返せ!

金萬 秋田市中通2丁目38
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2007年05月21日

広島県安芸高田市『久光芳月堂』郡山饅頭

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 八王子総合卸売協同組合に『三恵包装』という激しく面白い店があって、安く仕入れられるものなら「なんでも持ってきて、店に並べている」。そこには少々怪しいものもあるが、掘り出し物の宝庫なのだ。
 そしてボクが常々、ついつい買ってしまうのが、どうしてここまでたどり着いたのか、不思議な地方の銘菓。
 今回は広島県安芸高田市の「郡山饅頭」という鄙びたお菓子を買ってきた。やや硬い小麦粉に黒糖を練り込んだような外側にザラメがまぶしてある。中には白あんと、こしあん。この、あんがとても味が良く、ついつい何個もぱくついてしまいそうになる。
 まあ、この素朴な饅頭にも魅せられるのだが、それよりも安芸高田市自体に思いが行く、これだから『三恵包装』での衝動買いは楽しい。
 ネットで見ると安芸高田市の隣は、もう島根県。たぶんかなりローカル線ではないかという芸備線沿線にある。ここで注目に値するのが代々毛利氏の居城があったということ。その城の名が「郡山」なので、これが饅頭の名の由来である。どちらかというと優秀な水軍を誇っていた毛利氏が、こんな山奥を本拠地としていたというのも「ははー」っと感心するし、山深い地の城下町であった吉田町にも行ってみたくなる。
 これだから地方の銘菓というのは、また楽しいものなのである。

久光芳月堂 広島県安芸高田市吉田町吉田1319
八王子の市場のことは
http://www.zukan-bouz.com/zkan/sagasu/toukyou/hatiouji/hatiouji.html
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2007年02月08日

徳島県阿波市山下松竹堂の「べっこう」

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 これ「べっこう」と言うんだ、初めて名を知ったのである。懐かしい。でも懐かしく感じるけど、いつ頃食べたものなのだろう。またこれがどれくらい菓子として歴史を持っているのかが皆目わからない。
 徳島には「おいのこはん(お猪子はん)」という輪っかになった菓子があって、それは古くからのものであろう事は誰に聞いてもわかる。でもこのバリバリと香ばしく子供の頃からの「懐かしい味わい」が、「味わいだけが懐かしく」、「べっこう」という菓子そのものなのか判然としない。
「ああ、どうしてもこの形自体に記憶がない」。でもこの味わい、食べても食べてもやめられない。黒砂糖と麦が原料の、飴と煎餅を合わせたような味が懐かしい。懐かしすぎて涙が浮かんでくる。


山下松竹堂  徳島県阿波市町筋464
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2007年01月16日

八王子市横川町『鮨忠』さんの“いもようかん”

 最近寿司に関することをあれこれ調べている。しかも街の普通の寿司屋さんの歴史、また東京湾の魚貝類や多岐に渡ることを、それで顔見知りの職人さんをつかまえてはうるさがられているのだ。その寿司職人の最長老が通称『横川町 鮨忠』さんなのである。
 昨日も横川町まで話し込みに行き、「これ食べてみな」と出てきたのが“いもようかん”なのである。
「オレが懐かしいと思う味な。それを作っているわけよ。昔、駄菓子(屋)なんかで売っていた味な。芋の味って言うのかな。それだけの味って言うかな」
「鮨忠」さん、なんだか照れくさそうだ。
「作り方は簡単なんだ。芋をふかしてすり鉢に入れるだろ、それを杵でつくわけ。そうすっと餅のようになってくっだろ」

 ボクはそのとき“いもようかん”に夢中になっていたのだ。なんだろうね、このモチモチ感は。そこに芋本来の甘味があって、ところどころに芋の粒が残っている。このあたりが市販のものとは違い素朴である。そのくせ味わいは甘味も絶妙で上品であるからやめられない。
 八王子には古い町らしく和菓子店が数知れずある。そして芋ようかんがうまいと評判の立つのも多いのである。また浅草に行けば『船和』で“芋ようかん”を2竿も3竿も買ってきたりもする。でも“いもようかん”は『横川町 鮨忠』がいちばんかも。でもくれぐれも“いもようかん”だけを食べに行かないように。あくまで寿司屋なんだから!

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鮨忠第二支店 東京都八王子市横川町477
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2006年11月15日

墨田区文花「ながしま」

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 墨田区業平の方から十間川を十間橋で渡ると十間橋通り商店街となる。この商店街は北に向かって左手が押上、右手が文花となる。この商店街が長く、下町らしくていい。
 そんな商店街の川からすぐのところに「間違いなくうまそう」な和菓子屋があって、それが「ながしま」である。通りに面した陳列台に多彩な和菓子。地味だけど丁寧に作られたのがどれもうまそうで困る。でも初めての和菓子屋で必ず買ってしまうのが「吹雪」である。「吹雪」は非常に素朴だが可愛らしい乙女のような饅頭だと思う。例えば石坂洋次郎の「草を刈る少女」のような。また和菓子屋にあってはバロック音楽の通奏低音のようなもの。
 だいたい「吹雪」がない和菓子屋なんて存在価値あるのだろうか? うれしいことに「ながしま」には陳列ケースのなかほどに「吹雪」が見える。どら焼きも栗饅頭もおいて何はともあれ「吹雪」なのだ。
 この「なかじま」の「吹雪」がいい。「吹雪」の謂われはあんこに白い雪状の衣。この衣からあんこが見えるのは素朴だがあんこの味わいに小豆の風味が生きている。これなら8つは食えそうである。
 この日は秋とは言え蒸し暑かった。「季節がおかしいではないか」と嘆いていたら秋の彼岸を前にしてたっぷり「おはぎ」も並んでいる。近年、温暖化のせいなのか11月にならないと「肌寒」とはならない。そんななかやっと和菓子屋に秋を見つけるのである。

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2006年10月22日

金つば図鑑 墨田区京島『さがみ庵』長方形の金つば

 今回の『さがみ庵』があるのがキラキラ橘商店街。細い路地が延々と続き、まるで神社に続く夜店を思わせるような、懐かしい街並み。ボクのもっとも好きなところである。そこにはお総菜を売る店が数え切れないほど並ぶ。
 さて惣菜店の並ぶ通りではここだけが落ち着いた雰囲気を醸し出している。そんな店内にはうまそうな大福があり、栗まんじゅうがある。でもそんな魅力的ななかで浮かんで見えてきたのが金つばなのだ。普通、金つばを上から見ると真四角、これが一般的な形だろう。それがこの店のは長方形なのだからちょっとお得な気分になる。
 方形の金つばというのは粒あんを寒天で固めて、表面に溶いた小麦粉をつけて焼いてある。好みからすると表面に焦げ目がつくくらいのが好き。でも残念ながら、『さがみ庵』のはきれいに過ぎる。思うに金つばというのも下世話な日常的な和菓子ではないか? あまりに端正ではつまらない。当然中身のあんも小豆の風味が濃厚な「茹でただけの豆」の味わいが欲しい。そう言った意味合いからすると、この店のものは中身も端正でこぢんまり小さくまとまりすぎている。
 でも決してまずいわけではなく、丹念に作られた、真面目な金つばであることにはかわりない。次回は大福を買ってみよう!

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さがみ庵 墨田区京島3-19-4
http://www2.ttcn.ne.jp/~kirakira/sagamian2/sagamiann1.htm
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金つば図鑑、日野市『紀の國屋』

 さて、金つばという和菓子、大大大好きである。そしてその大好きな金つばはてっきり四角いものだと思っていた。そうしたら八王子、日野で見る限り四角もあるが。丸く平べったいものが多いのだ。これを「蒸し金つば」とも言う。
「金つば」というのはそもそも江戸時代に京都で生まれた「銀鍔」という菓子が、江戸に入って「金鍔」となった。その「金鍔」の形はまさに刀の鍔のごとく丸くひらったいのである。
 詳しく説明すると、あんこを丸く平たくして、真ん中に2つ指でくぼみを作った。まさに鍔の形なのであるが、いつの間にか真四角、もしくは長方形になってしまったようだ。これは粒あんを寒天などと合わせて四角い型に入れて固める。これを方形に切って小麦粉で表面を焼いた方が短時間にたくさん作れるからであるようだ。(「和菓子ものがたり」(中山桂子 朝日文庫)
 てっきり「四角」=「金つば」、「丸い」=「偽金つば」だと思っていたのが調べてみると反対の逆さまであったわけだ。でもこの『紀の國屋』の蒸し金つばにも大きな疑問が湧いてくる。それは「田舎まんじゅう」という形がそっくりな和菓子の存在である。『紀の國屋』の金つばをよく見るとつぶし餡を丸く平たくして指でふたつのくぼみを作っている。まさに金つばの形なのだが、ちょっと平べったさ加減が少ないのである。これでは鍔の形とは言えないだろう。この背の低い金つばが「田舎まんじゅう」とどう違うのか、まったく謎なのだ。
 そして味のことだが、まことに小豆の風味微かな渋みも残っており、甘さも程良い。毎日、一個は食べたいなー、というものである。

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紀の國屋 東京都日野市多摩平1丁目5-2
http://www.c-fis.com/toyoda-ns/1cyoume/kinokuniya/top.htm
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2006年10月18日

大磯「古部商店」の豆寒天

 一般に「豆かん」と言われる豆寒天を初めて食べたのは関東に来てからだ。関西では今のところ見ていないだけに、関東独特のものかも知れない。この豆寒天になかなかうまいものが見つからないのだ。うまい豆かんを食いたければ、がんばって浅草に行けばいいのだけれど、豆かんを求めるだけではとても行けないのだ。こんなところは色川武大にはなれそうにない。
 そんなときに大好きな大磯の「真壁豆腐店」に立ち寄って見つけたもの。1個380円というのは手頃だし、お試しに1つ買ってきた。これが大失敗だった。思った以上にうまいのだ。当然、お父さんは味見だけに終わってしまって、後は家族は楽しんだ。
 豆かんの良さはなんといっても赤えんどうの炊き方で決まる。特に豆好きなので寒天はいらないと思うほどである。本業はコンニャク屋さんであるという古部商店なのに、その豆の味がいい。また黒蜜の味わいもほどよくて合格点。これなら大磯でのお土産になるかも。コンニャクではなく豆かんをほめるのもおかしいだろうか? こんどはコンニャクを買ってこようかな。

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古部商店のホームページには
http://www.geocities.co.jp/Foodpia-Olive/3685/
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2006年10月16日

愛知県津島市「柿屋饅頭」

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 4月初旬、津島市天王川公園は桜が満開。それだけ人出があるわけで、クルマの多さと相まって、そぞろ歩きもままならない。それでも、うまいもん探しで公園周辺を自転車で走り回った。
 そしていとも簡単、公園前に見つけたのが「柿屋饅頭」である。店名も「柿屋饅頭」なら当然、買ってきたのも「柿屋饅頭」。これがいたって普通の小振りの酒まんじゅうであった。芳醇な麹の香り、よくアクが抜けたこしあん。このこしあんが素直な甘さでいい。買ってすぐのうまさもいいが、帰宅してラップし電子レンジで20秒チンもうまい。これは津島市の必須お土産かな?
 値段は忘れてしまった。

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柿屋饅頭 愛知県津島市橋詰2の16
●これは「お魚三昧日記」から移動したもの
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墨田区押上『かむろ味』の塩大福

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 墨田区押上近辺を歩いていて裏路地で見つけた小さな和菓子屋。店頭は飾り気のないものながら、なんだか「うまそうな」、と思っていたらボクの右手をすり抜けるようにオバサン集団が狭い店になだれ込む。これも「うまい店」の証明とも言える「オバサン御用達の店」というヤツ。この「オバサン御用達の店」というやつ。そんじょそこいらの「●●御用達」なんてのよりも数百倍確かなものだ。
 オバサンが3人入っていったとして、今同時に入店しても時間の無駄。オバサンには無限大の時間があり、その余波は受けたくない。押上を一回りして、もどってくると外から見ていた以上に狭い店内、奥が厨房であるようだ。対応してくれたのは上品なお婆さん。でもケースにはほとんど和菓子が残っていない。
「あとはこれしかありませんね」
 ケースの上には塩大福が1パック。5個入りで500円だったかな。他にどんな和菓子があるのかわからないのが残念だが、これはついているような。
 この大福がボクの大大大好きなタイプ。あんこの甘さは控えめながら小豆のコクと風味が生きている。そしてその甘味が控えめな分を外側の餅の塩味がおぎなって、しかもこれがむちっとしてうまい。この餅菓子本来のうまさは、ありそうで、どこにも見つからないんだよな。
 この塩大福など毎日3個は食べたいものだ。そうするには下町に引っ越しするしかない。塩大福のために失踪。下町の狭いアパート一人暮らし。そこにいろんな事件があり、めくるめく恋もありなんて、ないだろうね。
●押上には新東京タワーができるらしい。このタワーを巡る開発計画というのが「老人殺し、また人間味のない冷酷な代物」だ。たぶんタワーが建ってももともとこの周辺に暮らす人たちにはなんの利もないだろう。もっとまともなヤツはおらんのかね。こういった計画をする側に

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かむろ味 〒131-0045 東京都墨田区押上1-31-1
http://www.wagashi.or.jp/tokyo/shop/3404.htm
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